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ポストロック・デイズ/post rock days

一般的にポストロックと呼ばれている音楽を中心に 音響・テクノイズ・エレクトロニカ・アンビエント・ミニマル・フリーフォーク・アシッドフォーク・サイケ・アヴァンギャルド・民族音楽などを紹介

John Greaves/Chansons

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John Greaves(ジョン・グリーヴスba,vo,pia)は、ヘンリーカウへの参加によってそのキャリアをスタートしたベーシスト、シンガー、ピアニスト、コンポーザー。先鋭的な音が交差しあうシーンの中で、ポップな歌を基軸において活動を続けてきた人です。ピアノやギターという身近な楽器と歌をメインに、複雑で変化に富んだ、ポップでちょっと奇妙な楽曲を長年にわたって続けています。

 このアルバムで、彼自身はベースとピアノの演奏と作曲に始終し、歌はElise Caron(エリーズ・キャロン)というフランスの歌手がとります。非常に歌のうまいというか、安定した聞きやすい声に感じます。競演したミュージシャンがクラシックやジャズ畑の人が多いせいなのか、歌だけでなく演奏技術もかなりのもので安心して聞けます。

 歌と、グリーヴスのピアノとDavid Venitucci(デヴィッド・ヴェニトゥッチ)なる人のアコーディオンの演奏が全編に渡り繰り広げられています。それに加えて、Robert Wyatt(ロバート・ワイアット)のパーカッション、Vincent Courtois(ヴィンセント・クルトワ)のチェロ、Louis Sclavis(ルイス・クラヴィス)のクラリネット&サキソフォンがところどころ加えられています。アンニュイなフランスの憂鬱のイメージで捉えられるような世界が展開しているように感じました。タイトルがCHANSONS…だけれども、音楽は今までのグリーヴスの音楽が展開、発展したものです。なのでその意味は、単にこのデカダンな雰囲気のことをCHANSONと命名したから……なのかもしれません。フランス語では歌の事をシャンソンというそうですから、グリーヴスの名アルバム『Songs』(1995)を仏語にした続編という位置づけなのでしょうか。

 アコーディオンが場の空気を吸う音、弦がフレットにぶつかる音、人の息遣い、そうした小さなノイズに心を奪われそうになります。誰かがテーブルにグラスを倒す音や、男女が出逢いに捧げるワイングラスのぶつかりあう音が聞こえてきそうです。目を閉じれば、歌のテクストを幾度となく反芻するような官能を帯びた熱帯夜の季節。微熱に支配されるがまま踊り続ける。…そんなデカダンなイメージかな。とっても良質なポップアルバムです。

試聴 →  http://www.hmv.co.jp/product/detail/1796661




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テーマ:お気に入り&好きな音楽 - ジャンル:音楽

  1. 2009/04/02(木) 12:45:24|
  2. .▼プログレッシブロック John Greaves(ジョン・グリーヴス)
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